【経済ニュースが分かる!】外貨と貿易の関係性を理解しよう!

日々、新聞の記事に「貿易収支」なんて言葉がよく登場しますが、それらは外貨にどのような影響を及ぼしているのか、理解できていますか?
今回は経済ニュースでよく取り上げられるこれらのワードを基に、外貨と貿易、経済の関係性を整理していきます!
 

外貨と貿易

「円高」と「円安」

まずは、「円高」「円安」という状況について、同じ商品を違う国で買う例として、iPhoneの販売価格で考えてみましょう。


 
iPhoneは基本的に販売開始時の為替相場を基に、各国での販売価格が決められています。
新型のiPhone12は現在

 

  • 日本   = 85,800円
  • アメリカ = 799ドル


で販売されています。(2021年5月時点)
 

例えば為替相場:1ドル=110円の場合に、アメリカでiPhone12を買おうとすると、

 

  • 799ドル × 110円 = 87,890円

 

この場合は、日本国内価格よりも多くの円を支払う必要があり、相対的にドルに対して円の価値が低いため、「円安」であると言えます。
この場合は、大人しく日本で購入した方がいいですね・・・。
 

しかし、仮にそこから為替相場:1ドル=100円に変動したとすると、iPhone12の価格は

 

  • 799ドル × 100円 = 79,900円

 

ということになります。
この場合は、アメリカ旅行に行ったときにでもiPhoneを購入したら得ができますね・・・。
1ドル=110円の時に比べて、この場合は円の価値が相対的に上がっているため、「円高」であると言えます。


このように為替相場は「ある時点における同一の商品・サービスは、ひとつの価格になる」
という、「一物一価の法則」を前提に、自国と他国の通貨の購買力の比率から決定されています。

貿易と為替

では、そのことを踏まえて、貿易との関係性を見ていきましょう。
 
まず、ニュースでよく見る「貿易収支」は以下のような式で求められます。

 

貿易収支 = 輸出額 – 輸入額
※「プラス」であれば黒字、「マイナス」であれば赤字

 

つまり、輸出額が多ければ「貿易黒字」、輸入額が多ければ「貿易赤字」となります。

 「円高」と「円安」に向かうプロセス

では、私たちはニュースを見たときに、どういう考えを持てばいいのでしょうか?
「円高」「円安」それぞれのケースで見ていきましょう。
 

 

円高

先ほど説明した「貿易黒字」ですが、これは輸出額の方が多い状態です。
 
例えば、トヨタがアメリカで車を売る際に、代金はドルでもらう事になり、ドルが貯まっていきます。
トヨタは日本企業ですので、ドルを円に換える(ドルを売って円を買う)必要があります。
このように貿易黒字が拡大していくと、ドル売り→円買いの動きになるため
 
貿易黒字 → 円高傾向


になっていきます。 

 

 

円安

次に、円安についてみていきましょう。
先ほどの逆で、貿易赤字が拡大すれば円安が進むというのは、なんとなく理解いただけると思いますが、まずは以下の記事をご覧ください。
 

※トヨタ、米投資130億ドルへ 新NAFTA見据え増額: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42489350V10C19A3MM8000/


 これだけ見ると「トヨタは調子よさそうだな」で終わりそうな記事なのですが、この場合は円高か?円安か?どちらの方向に影響を及ぼすのか?考えていきましょう。
 
トヨタに限らず、日本企業が先ほどの記事のように、アメリカに工場を建てる場合に、その投資費用はもちろんドルで支払うことになります。
元々は円を持っている日本企業が、円をドルに換える(円売り、ドル買い)ことになります。
つまり
 
日本企業が海外に進出していく動き → 円安傾向
 
になっていくのだな、という風に捉えることができるのです。

 

まとめ

いかがでしたか?
 
ニュースで取り上げられている内容をしっかりと理解することで、ご自身の資産の置き場所をどうしていけばいいのかな?という発想まで展開していけると、もっと効率的にお金を守ることができますので、これからも一緒に学びを深めていきましょう!
 
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