保険について② -貯蓄型保険ってどうなの?-
投稿日:2021.06.03
前回は「保険」の一つとして、医療保険について説明しました。
前提として、保険とは、そもそも保障を買うためのものです。
従って、保障が既に足りているのであれば、保険も必要ありません。
「未来の資産形成」と「保障」は分けて考えるべきなのです。
※こちらも併せてご覧ください!
それを踏まえたうえで、今回は生命保険の中でも、終身保険、養老保険、学資保険などのいわゆる「貯蓄型保険」というものについて考えていきましょう。
生命保険の掛金の種類
生命保険は、掛金(払う保険料)の種類で2つに分けることができます。
- 掛け捨て型
- 貯蓄型
それぞれ、その内容を見てみましょう。
掛け捨て型
掛金が戻ってこないタイプの保険です。
万が一の保険機能のみがついているため、掛金は低く抑えることができ、期間にも縛られないため、ご自身のライフスタイルに対する備え(お子様がいる家庭で、万が一、ご自身が事故、急病などで死んでしまった時に備えるなど)としての役割、つまり
「必要な時に必要な保障をつける」
という、保険本来の使い方をするのであれば、掛け捨て型の保険を選ぶのがベストといえます。
貯蓄型
掛金が返戻金で戻ってくるタイプの保険です。
病気や怪我などのトラブルが発生しなくても
- 契約が満期を迎える → 満期保険金がもらえる
- 途中で解約した場合 → 解約返戻金がもらえる
となっていて、投資の側面もある保険といえます。
貯蓄型の保険は、満期時の元本保証はされていますが、保険会社が集めた掛金を元手に投資して得たリターンの「一部」を返戻金として分配する仕組みの為、資産形成が目的であれば、つみたてNISAやiDeCoなどを活用しながら、自分で資産運用をした方が、結果的にもらえる金額が大幅に多くなる可能性が高いです。
検証:貯蓄型保険は得なのか?
では、毎月1万円を30年間、「貯蓄型保険」に掛けた場合と「掛け捨て型保険と投資信託を併用」して掛けた場合に、どの程度の違いが出るのか?検証しましょう。
貯蓄型保険の場合
まず、30年満期の貯蓄型保険に30年間掛けた場合、以下のようになります。
- 払込保険料総額 : 360万円
- 返戻金 : 396万円
※30年満期時返戻率:110%として計算
30年間でリターンは36万円となっています。
掛け捨て型保険+投資信託の場合
次に、30年間、千円の掛け捨て型保険を掛けて、残りの9千円を積立投資した場合です。
毎月積立額: 9,000円
積立期間 : 30年
リターン : 3%で計算
→ 最終積立金額 : 524万円(うち元本324万円)
※計算元:積立かんたんシミュレーション|楽天証券
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/saving/simulation/
元本保証が無く、貯蓄型保険よりリスクはあるものの、
GPIFと同じように年率3%で運用した場合でも、30年で200万円の運用益が出ています。
まとめ
以上のように、あくまで保険は保険、投資は投資で分けて考えた方が、期待できるリターンが高いことが分かります。
また、こうした貯蓄型の保険は、早期解約してしまうと、多くの場合で支払った金額よりも少ない金額しか戻ってきません。
特に、「貯金よりはマシだから」といったうたい文句で学資保険に入っている人は注意が必要です!!
ライフスタイルに応じて、保険は必要なものですが、将来に向けてお金を増やしたい場合は、こうした保険ではなく、つみたてNISAやiDeCoなどの活用をおススメします!
いかがでしたか?
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