【企業型DC以外の制度】各種企業年金制度のメリット・デメリット
投稿日:2022.02.24
今回は、老後の資産形成を支援する各種制度の特徴について解説します!
企業型確定拠出年金(企業型DC)のメリットについてはコチラの記事で説明しましたが、老後の資産形成にまつわる制度は他にもあります。
※アーリークロスの企業型確定拠出年金導入支援についてはコチラをご覧ください!
今回はそれらの制度の説明とメリット・デメリットについて解説していきます!
あなたが勤めている会社はどんな制度を採用していますか?
各種制度について理解し、お勤めの会社の企業年金・退職金制度の理解を深めていきましょう!
目次
企業年金制度あれこれ
企業年金制度・退職金制度は、企業型確定拠出年金以外にも以下のような制度があります。
- 確定給付企業年金(DB)
- 厚生年金基金
- 中小企業退職金共済制度(中退共)
上記のうち、厚生年金基金については、制度破綻をきたした結果、2014年に実質廃止されました。
※詳しくはコチラ!
【制度の移り変わり】日本の企業年金の歴史を知ろう!
今回は「確定給付年金」と中小企業退職金共済制度(中退共)について解説していきます!
確定給付年金(DB)について
確定給付年金は、企業と従業員との間で決めた規約等に基づき、給与水準や加入期間などをもとにあらかじめ決められた給付額について、退職後にその給付を受けることができる制度です。
企業が年金規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受けて、信託会社、生命保険会社、投資顧問業者などに運用を委託する「規約型」、厚生労働大臣の認可を受けた法人である企業年金基金を、母体企業とは別に設立し、そこで運用、管理を実施する「基金型」に分けられます。
従業員が受け取る年金給付額を予め約束した形となるので、会社の運用責任は大きく、運用成果が確定している給付額に満たない場合には、会社が追加拠出するということになります。
確定給付年金(DB)メリット・デメリット
確定給付年金(DB)の会社側と従業員側それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
会社にとってのメリット・デメリット
【メリット】
- 会社の退職金制度に合わせた柔軟な制度設計が可能
- 退職者に減額支給することが可能
【デメリット】
- 積立不足が発生した場合、補てんの必要が発生する
- 退職給付債務が発生する
- 運営コストがかかる
従業員にとってのメリット・デメリット
【メリット】
- 給付額が確定しているので、将来設計がしやすい
- 投資知識が不要
- 退職時に一時金での受け取りも可能
【デメリット】
- 積立不足による会社の補てんが発生した場合、業績や給料への影響懸念
- 運用状況が把握しづらい
中小企業退職金共済制度(中退共)について
中小企業退職金共済は、中小企業を対象に国が支援する退職金制度です。頭文字をとって「中退共」と略されます。
事業主が雇用する従業員を対象に、機構・中退共と「退職金共済契約」を結び、毎月の掛金を全額事業主負担で金融機関に納付します。
そして退職した従業員の請求に基づき、中退共から退職金が直接支払われるしくみです。
※詳しい制度の内容はコチラ
https://www.lcgjapan.com/pdf/lb09001.pdf
中小企業退職金共済制度(中退共)のメリット・デメリット
中小企業退職金共済制度(中退共)の会社側と従業員側それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
会社にとってのメリット・デメリット
【メリット】
- 最低5000円から中小企業でも従業員への退職金を積み立てすることができる
- 掛金の一部の助成がある
- 掛金が全額非課税になる
【デメリット】
- 掛金を減額することが困難(従業員の同意が必要)
- 原則従業員の人数分加入する必要がある。
従業員にとってのメリット・デメリット
【メリット】
- 中小企業でも退職金制度があることの安心感
- 福利厚生サービスが受けられる
【デメリット】
- 働いた期間が短い人には掛け金合計額以下の金額しか払われない
- 会社の掛金によっては、別の資産形成の手段を自分で用意する必要がある
制度がない会社に勤めている人は「iDeCo」を活用
ここまで読んで、「私の会社には企業年金や退職金制度が無い・・・」という方もいるかと思います。
また、会社の制度だけで老後の資産形成は不十分と感じる方は、個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用しましょう。
iDeCoについては過去の記事で説明していますので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?
※iDeCoについての記事はコチラ!
まとめ
いかがでしたか?
今回は企業型確定拠出年金(企業型DC)以外の企業年金・退職金制度について解説しました。
この機会にご自身の勤めている会社が採用している制度について調べてみて、ご自身の老後のお金について考えてみてはいかがでしょうか?
「おかねの勉強」に興味がある!
そんな方は、アーリークロスにご相談ください!