【手数料にはご用心】iDeCoの注意点をおさらい!
投稿日:2021.11.15
確定拠出年金(企業型DC)を導入されていない会社で働かれている方が、老後の資産形成を考える上でまず活用すべき制度がiDeCoです。
※詳しくはコチラ!
税制メリットが大きく、活用しないのはもったいない!とまで言える制度ですが、投資全般に言えることではあるものの、iDeCoでも注意すべき点は存在します。
そこで今回は、iDeCoについてのおさらいとして、利用上の注意点について、今一度説明します!
注意点を踏まえて、制度を賢く利用しましょう!
iDeCoの税制メリットおさらい
iDeCoの優遇税制は大きく以下の3つが存在します。
- 加入時(掛金)
- 利益確定時
- 受取時
順番に確認していきましょう!
加入時(掛金)
iDeCoに加入すると、iDeCoに拠出する掛金に関しては「所得控除」の対象になるため
その年の所得税、翌年の住民税が安くなるというメリットがあります!
仮に毎月の掛金が1万円の場合、所得税(10%)、住民税(10%)とすると
年間2.4万円、税金が軽減されることになります!
利益確定時
通常、投資の運用益には20.315%の税金がかかります。
しかし、iDeCoで得た運用益に関して税金がかかりません。
iDeCoで老後資産の運用をしていなかった場合、100万円の運用益が出ても約20万円は税金で持っていかれてしまうことを考えると、知っているか知らないかでは大きな差ができてしまいます。
受取時
iDeCoは分割で受け取る「年金」か、一括で受け取る「一時金」で
受取方法を選択することができます(金融機関によっては、年金と一時金を併用することもできます)。
その際、一時金については「退職所得控除」の対象に
年金の場合は「公的年金控除」の対象になり
受け取る際にも税負担が大きく軽減されます。
※退職所得控除の計算方法
- 加入年数20年以下の場合 … 40万円×加入年数(80万円に満たない場合には、80万円)
- 加入年数20年超の場合 … 800万円+70万円×(加入年数−20年)
※例:加入30年の場合
800万円 + 70万円 × (30年 - 20年) = 1,500万円
つまり、1,500万円分の退職所得には税金がかからない
※公的年金控除についてはこちらをご参照ください↓
https://www.pfa.or.jp/yogoshu/ko/ko14.html
iDeCoの注意点
メリットいっぱいのiDeCoですが、利用する上での注意点があります。
今回は「ココに注意してほしい!」というポイントを2つ説明していきます。
手数料に注意!
iDeCoは月々の最低掛金は5,000円、1,000円単位で掛金を追加することができます。
またiDeCoは加入時・運用時・受取時にそれぞれ以下のように手数料が発生します。
- 加入時・・・2,829円(初回のみ)
- 運用時・・・171 ~ 600円(毎月)※1
- 受取時・・・440円(振込都度)
※1:開設した金融機関によって変動。運用なしの場合・・・66 ~ 500円(毎月)
この手数料のなかで注意していただきたいのが「運用時の手数料」です。
仮に運用時の手数料が500円の金融機関で、最低掛金の5,000円でiDeCoを始めた場合で考えてみましょう。
この場合、掛金に対する手数料は10%にも上ってしまうため、毎月手数料を10%取られているのと同じことになってしまいます。
よく「最初だからお試しで始めてみよう」という方がいると思いますが、毎月の運用時の手数料を考えると、少ない金額でのお試しスタートは非効率であると言えます。
iDeCoに限った話ではありませんが、投資の際には手数料には敏感であるべきですが、この点は見落としやすい部分ですので、お試しで始めてみようかなーと考えている方は、手数料はどうなっているのかチェックしてみて下さい。
引き出し可能な年齢に注意!
iDeCoに拠出した掛金については、原則60歳までは途中で引き出すことができません。
人生には、病気に備えたり、家を買ったり、子どもを進学させたり、様々なシーンでお金が必要になる場面があります。
60歳まで引き出せないiDeCoはそういったイベントのための積立ではないという点には注意が必要です。
節税効果が高いとはいえ、あくまで余剰資金で積み立てていくということをお忘れなく!
まとめ
いかがでしたか?
今回はiDeCoの注意すべき点について大きく2つ解説させていただきました。
使い方を間違えると、メリットが薄まってしまったり、逆にご自身の首を絞める結果になってしまいますので、今回挙げた注意点はしっかり押さえて、老後の資産形成を賢く行っていきましょうね!
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