【お金の教育】子供のお小遣いについて
投稿日:2021.09.22
お子様がいるご家庭にとって、子どもにお金の教育をしていくための行動として、まず思い浮かぶのが「お小遣い」だと思います。
お小遣いを渡して、その範囲でやりくりすることを覚えてもらうことによって、金銭感覚を身に着けてもらうことはとても大切です。
お小遣いといっても、「周りは子どもにどのくらいわたしているのか?」「お小遣いの渡し方はどうしてるのか?」など、家庭により様々です。
今回は2015年のお小遣いに関する調査結果から、お金の教育としての「お小遣い」について考えていきましょう。
小学生のお小遣い事情
今回はお小遣いを与え始める家庭が多い時期である小学生のお小遣いに関する調査結果を見ていきましょう。
お小遣いを渡す頻度
まずは、お小遣いをあげる頻度に関する調査結果を見ていきましょう。
子どもにお小遣いを与える頻度は、「月に1回」か「ときどき」と答えた家庭が全体の7~8割を占めています。
渡すお小遣いの金額
お小遣いを「月に1回」もしくは「ときどき」と答えた家庭における、一回につき与えるお小遣いの金額は以下のとおりです。
月に1回お小遣いを渡している家庭で、最も多かったお小遣いの金額は500円です。
「ときどき」と答えた家庭についてですが、低学年から中学年で最も多かったのはは100円、高学年の場合は1,000円と、大きくなるにつれて金額が増えています。
これについては、自分のお小遣いからお金を出す経験を重ね、金銭感覚を身に着けていく事によって、友達との交遊費や交通費などの管理を任せるようになることによるものです。
逆に低学年のうちは、お金を使う経験が不足しているため、小刻みにお金を渡して経験を積ませる家庭が多いようです。
自分のお小遣いからお金を出すことで、物の価値を知っていき、無駄遣いをせず限られたお小遣いから必要なものだけを買うといった金銭感覚を身につけてもらうということを、子どもにお小遣いを与える際に念頭に置いておくことが大切です。
※出典:子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度|金融広報中央委員会
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/kodomo_chosa/
お小遣いの渡し方あれこれ
お小遣いの金額と同じように家庭によって違いがあり、悩ましいのが「お小遣いの渡し方」です。
一般的なお小遣いの渡し方を3つ挙げていきます。
※代表的なお小遣いの渡し方
- 定額制
- プレゼン制
- 報酬制
ここからは、以上に挙げた3つのお小遣い渡し方を、それぞれのメリット、デメリットを考えながら整理していきます。
定額制
定額制は、月に1回などの定期的なタイミングでお小遣いを渡す方法です。
一般社会でいうと会社員の方と似たような形といえます。
定額制のメリットは、決められた金額の範囲でお小遣いを管理する能力を身につけることに適していることと、あらかじめ金額を決めておくことで、家族全体の家計管理が容易である点です。
しかし、毎月一定額を支払うため、「お金は労働や他社への貢献によって得られるものである」ということは学びにくく、「お金は定期的にもらえるもの」となってしまう恐れがあるため、注意が必要です。
※定額制
メリット
- お金の管理能力が身につく
- 家計管理がしやすい(親目線)
デメリット
- お金を定期的に受け取ることが当たり前という意識になる恐れ
プレゼン制
プレゼン制は、子どもが欲しいものを購入する際にお金を渡す方法です。
子どもは欲しいものを購入するために、親を説得する必要があるので、子どもに提案力や交渉力を身に着けてもらうにはいい方法です。
一方で、お小遣いを与える基準を親が明確に持っておく必要があり、基準が緩いとなんでも買ってもらえると子どもに錯覚させてしまうことにつながりかねません。
また、定額制のように、子どもがお金の管理をするわけではないので、お金の管理能力が身につく方法ではありません。
※プレゼン制
メリット
- 子どもの提案力、交渉力を身に着けてもらうには最適
デメリット
- 親の基準が緩いと悪影響につながる恐れ
- お金の管理能力は身につきずらい
報酬制
報酬制は、学校の成績などの成果や、お手伝いなどの対価として、お小遣いを与える方法です。
親御さんが経営者や個人事業主などのご家庭で採用されている割合は多いそうです。
この方法では、「お金は労働の対価として支払われるもの」ということを子どもに学んでもらうことができます。
また、子どもが学校の勉強を頑張ったり、家のお手伝いを積極的にするモチベーションにつなげやすい利点もあります。
逆もまた然りで、報酬が無いと勉強やお手伝いなどを頑張らなくなる危険性もあります。
※プレゼン制
メリット
- 「お金は労働や成果に対して支払われるもの」という意識を身につけさせられる
- 勉強やお手伝いのモチベーションにつながる
デメリット
- 報酬が無いと頑張らなくなる可能性
このように整理してみると、大切なのは一つのやり方を採用するのではなく、複数の方法を組み合わせて、「お金」に関する考え方をお小遣いから学んでもらうことです。
親御さんが目的をもってお小遣いという制度を設けることで、子どもにとっては学生の間だけでなく、社会を生きていく上での財産になるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
「周りの家庭もやっているから・・・」ということではなく、しっかりとした目的意識をもってお小遣いというものについて親子で考えることで、将来お金に困らないようにしてあげることが、これからの社会において、私たち親世代は意識するべきです。
ご家庭でもう一度、お小遣いについて考える時間を作ってみてはいかがでしょうか?
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