債券について
投稿日:2021.02.23
今回は、債券投資について説明していきます!
目次
債券投資とは?
そもそも債券とは、国や地方公共団体、企業など(これらを発行体といいます)が
投資家からお金を借りるために発行する借用書のことで
この債券の売買のことを債券投資といいます。
債券には、それぞれにあらかじめ決められた返済期日(償還日)があり
満期を迎えると、発行体に貸したお金は返金されます。
さらに、満期までの間
債券ごとにあらかじめ決められたタイミング(利払い日)で利息を受け取る事ができます。
例えば
- 額面金額:売出価格の100%
- 利率 :1年間に3%
- 満期 :5年後
このような形の債権だったら
100万円分の債券を購入した場合、投資した人は毎年3万円の利息を受け取る事ができ
5年後に100万円が返済されることになります。
債券は、一般的な借用書と異なり、債券市場にて自由に売買する事ができます。
私たちは、基本的に債券の売買は証券会社を通じて行うことになりますが、
新規で発行される債券を新発債
その後債券市場にて売買される債券を既発債といいます。
既発債に関して、売買価格は時価となります。
債券の種類
債券は発行体の違いにより
- 国債(国が発行) ※事例(日本国債)
- 地方債(地方公共団体が発行) ※事例(福岡市債)
- 社債(民間企業が発行) ※事例(ソフトバンク債)
に分ける事ができます。
国債や地方債(これらを公共債と呼びます)は、社債と比べて
発行体が破綻して債務不履行(お金の返済義務が果たされないこと)
となるリスクが少ないため、高い信用力があります。
また、債券の利払いの違いによって
- 利付債
- 割引債
に分ける事ができます。
利付債は、定期的に利息が支払われる債券のことを指すのに対し
割引債は
額面(償還日に返済されるお金)に対して
事前に利息相当分を割り引いた金額で購入できる債券のことをいいます。
債券投資のメリット
債券投資のメリットとしてあげられる要素は主に2つあります。
インカムゲイン
株式の場合、株価は企業の価値により上下し、元本の保証はありませんが
債券は利払い、額面があらかじめ決まっているため、債務不履行が発生しない限り
満期まで保有すれば元本割れすることなく利益を得る事ができます。
そのため、株式投資と比べリスクは少ないです。
キャピタルゲイン
債券の売買により、債券単価の変動を使って利益を得るといった事も可能です。
債券投資のリスク
株式投資と比べ、リスクは少ないものの、債券投資にも主に3つのリスクが挙げられます。
信用リスク
インカムゲインのところでも触れましたが、債券の発行体の状況により
場合によっては債務不履行が発生する可能性があります。
発行体の信用度を判断する目安として、格付け(後述)を参考にして
投資先を決めることが、とても重要です。
価格変動リスク
満期になる前に債券を売却する場合は、その時の市場価格(時価)での売却になりますが
購入価格を上回る事もあれば、下回る事もあるので、売却する際には注意が必要です。
為替変動リスク
株式と同様に、海外の債券に投資をする場合、為替レート(円高・円安)の変動により
為替差益もしくは為替差損が生じる可能性があります。
買った時より円安になっているタイミングで売れば為替差益となり
円高であれば為替差損となります。
債券の選び方
債券投資の際に、それぞれの発行体の信用力を確認することは大事ですが
私たち一般の投資家がその判断をすることは容易ではありません。
そこで、発行体の信用度を判断するために、専門の格付機関の評価を確認する事で
その判断を容易におこなう事ができます。
ここで、ムーディーズという格付機関が発表している格付表を見てみましょう。
格付け | 説明 |
Aaa |
信用力が最も高いと判断され 信用リスクが最低水準にある |
Aa |
信用力が高いと判断され 信用リスクが極めて低い |
A |
中級の上位と判断され 信用リスクが低い |
Baa |
中級と判断され、信用リスクが中程度であるがゆえ 一定の投機的な要素を含みうる |
Ba | 投機的と判断され、相当の信用リスクがある |
B |
投機的とみなされ 信用リスクが高いと判断される |
Caa |
投機的で安全性が低いとみなされ 信用リスクが極めて高い |
Ca |
非常に投機的であり、デフォルトに陥っているか あるいはそれに近い状態にあるが 一定の元利の回収が見込める |
C |
最も格付が低く 通常、デフォルトに陥っており 元利の回収の見込みも極めて薄い |
AaaからBaaまでの格付けがされた債券が投資適格格付とされ
Ba以下は投機的格付とされています。
格付けが高いほど利回り(リターン)は下がるものの、信用力が高く
資産運用としておすすめの発行体であるといえます。
格付機関は他に、スタンダード&プアーズ(S&P)やFitchなど様々あり
機関により評価の差異もありますので、これらを比較して
適切な発行体への投資を行う事が大切です。
また、次回以降紹介する投資信託を活用することで、容易に分散投資を行う事ができます。
いかがでしたか?
資産運用について、もっと詳しく知りたい!
そんな方は、アーリークロスにご相談ください!